元本割れってそもそもなに?

 

不動産投資のもうひとつの魅力は、元本割れするケースが少ないことです。

株式投資やFXなどは、値上がりするか、値下がりするかのどちらかしかないので、どんなに確信をもって投資をしても、結果的に元本割れする可能性があります。市場の乱高下が続いたり、市場そのものが冷え込んだりすれば、投資した金額が半分以下になることもめずらしくありません。

また、株を買った会社が倒産して、投資した金額がすべて紙切れ同然になるリスクも潜んでいます。一方、不動産は、価格が急激に下がることはありません。もちろん、かつてのバブル時代のように市場の適正価格を大幅に超えた価格で購入すれば、バブルが弾けて大きく元本を下回るおそれはあります。

しかし、立地がよいかどうかなど物件の目利きがきちんとでき、適正な価格で購入すれば、大きく価格が下がることはありません。物件の管理が行き届いていて、入居率の高い状態をキープできれば、10年経っても購入価格と同程度の金額で売却することもできます。10年経っても価値の下がらない物件は山ほどあります。私自身、10年後に、購入時よりも高く売却できた事例をいくつも知っています。

あとでくわしく説明しますが、管理がずさんで入居率が低い格安の物件でも、リノベーションをして入居者が入る物件にすれば、購入時の倍の価格で売却することも可能です。私どもの会社では、このリノベーションによって「廃墟物件」を「優良物件」に変えて、売却益を得ることをひとつのビジネスモデルとしています。

また、物件の売却価格だけでなく、家賃も暴落することはありません。さすがにバブル時代からは2~3割安くはなっていますが、家賃が10分の1に急落するような事態はありえません。私の知り合いに、大手証券会社のディーラー出身の人がいます。証券会社のディーラーといえば、プロ中のプロ。知識も情報も半端ではありません。その彼が私に語ってくれた言葉が、不動産投資の手堅さをあらわしています。

「株や債券はプロでも読み切ることはできない。ましてや1年も現場を離れれば、まるで世界も状況も変わってしまっている。そんな世界で儲け続けるのは不可能に近いだろう。だが、不動産投資は手堅く儲けることができる」こう語った彼は、証券会社を辞めて、現在、数棟の不動産をもつオーナーです。

この例からも、不動産はリスクが低い投資ということがわかるでしょう。私もこれまでたくさんの不動産投資家とお付き合いしてきましたが、大損を出してやめていった人は、一人もいません。不動産投資は、本書でこのあと述べていく基本を守ってさえいれば、損する理由がほとんどないのです。不動産投資に二の足を踏む人の中には、「将来、物件の価格が下がったときにその損失をどうするのか?」を気にする人が多くいます。

この疑問については、購入時にほぼ勝負が決まってしまいます。相場よりもいかに安い物件を手に入れるのか、これが不動産投資で成功するための王道です。そういう意味では、相場より安い「お宝物件」を買えば、確実に儲けられます。私が最初にめぐりあった物件は、さまざまな事情により、相場よりも3割程度安く手に入れることができました。この時点で、将来の下落リスクはほぼなくなりました。

そう、最初に手に入れた物件はラッキーな物件だったのです。今はインターネットの出現で、誰でも不動産物件の情報にアクセスできるようになり、かぎられた一部の人がお買い得な物件を独占してしまうケースは少なくなりましたが、当時はまだ情報格差が激しい時代だったので、お買い得な物件がゴロゴロと転がっていました。しかし、私が、めぐりあったようなラッキーなお宝物件は、今でもたまに出てきます。そのようなチャンスを見逃すことなく、すばやく投資の判断ができるかどうかが、不動産投資の成否を左右するのです。

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